初めてのアフタヌーンティーは華やかで優雅な空間に期待が膨らむと同時に、上手く振る舞えるか不安や心配が尽きないことだと思います。
「お茶会ではルールやマナーよりも楽しむ事が大切」などと言われることがありますが、この言葉には、ルールやマナーを軽視して良いという意味は含まれていません。
何より、ルールやマナーを実践しても楽しむ事は可能です。
そもそもマナーというものは、相手への礼儀や思いやり、心遣いを表すものです。
一緒に過ごす相手への敬意と思いやりを示しつつ、自分も楽しくリラックスしてお茶の時間を楽しめたら、とても素敵なことではないでしょうか。
今回は初めてアフタヌーンティーデビューする方でも、上品で優雅な時間を過すためのアフタヌーンティーのマナーをご紹介いたします。
ドレスコードについて
アフタヌーンティーに初めて行く時に、一番迷うのは服装ではないでしょうか?
ホテルのラウンジには、ドレスコードがないところも多いですが、一般的にはスマートカジュアルと言われています。
スマートカジュアルと突然言われても、抽象的過ぎますよね。
スマートカジュアルには明確な定義はありませんが、フォーマルよりは堅苦しくないけれど、きちんとした印象のある服装と言われています。
女性の場合、女子アナウンサーの服装などをイメージすると良いでしょう。
男性はタンクトップ、半ズボン、ジーンズはやめましょう。ネクタイまで要りませんがジャケパンスタイルがおすすめです。
心配な方はお茶会に行く前に、ホテルのHPなどでドレスコードを確認するのことをおすすめします。また、予約時にホテルの係の方に聞いても丁寧に教えてくださいますよ。
着席後のマナー
着席したら参加者全員が揃うのを待ってナプキンは二つ折りにして膝の上におきます。
この時、折り目を自分の体側にしておきましょう。
席を外すときはナプキンを椅子の上に置いてください。
紅茶の飲み方
紅茶が来たらお好みでお砂糖やミルクを淹れます。
スプーンは(紅茶が来た時は手前にあります)ミルクやお砂糖を入れた後はカップの向こう側に置きましょう。
カップを持つ手は右手です。飲む際に、カップに左手を添えるのはやめましょう。
テーブルが低い場合はソーサーを持ち、テーブルが高い場合はカップだけでお持ちください。
食器が好きな方はティーカップの裏側を見たくなると思いますが、それはマナー違反です。
カップの銘柄が気になるときはお店の方にお訪ねくださいね。
ティーフードについて
スタンドのお皿の使い方
ホテルでのアフタヌーンティーのティーフーズといえば、三段スタンドをイメージしますね。
ティーフードが運ばれてきたら、自分の分だけ取るのがマナーです。
アフタヌーンティーを食べる順番
基本的にはケーキスタンドの下から順に食べていくのがアフタヌーンティーのマナーです。
つまり、セイボリー→スコーン→ペイストリーの順になります。
お店によってはスタンドの順にお料理が並んでいないことがあるので、その場合は上記の順番を意識して食べましょう。
セイボリーの食べ方
セイボリーは基本的にはフィンガーフードになっていると思いますので、手で取って食べてください。
フィンガーフードの名の通り、お手にとってお召し上がりくださいね。
ただし、セイボリーを食べるのは左手です。
理由は、右手は紅茶のカップを持つので、汚さないようするためです。
スコーンの食べ方
次にスコーンの食べ方ですが、スコーンにナイフを入れるのは厳禁です。
これはスコーンが王冠を表していることから、王冠に剣を刺す=反逆の意となるのでいけないと言われています。
スコーンは手で割って(基本的には横半分に割れます)、クロテッドクリームとジャムを付けてお召し上がりください。
クロテッドクリームというのは、ジャージー牛のミルクの上澄みを固めた濃厚なクリームの事で、スコーンとセットで食べるものです。
ペイストリーの食べ方
最後にペイストリーですが、ペイストリーは生菓子・焼き菓子の事で、いわゆるスイーツの事だと思って問題ありません。
ペイストリーも手で取れるものは手で取って食べて構いません。
日本のホテルのアフタヌーンティーに出てくるペイストリーは、ムース等が多く、フォークとナイフで食べるようなものが多いのでこの辺りはケースバイケースで大丈夫です。
食後のマナー
食べ終えた後、カトラリーは、正面を向くのと同じで真っ直ぐに並べてください。
斜めに揃えるフランス式も駄目とはいいませんが、英国式に真っ直ぐに並べることが良いでしょう。
膝に置いていたナプキンは、簡単に畳んでテーブルの上に置きましょう。
初めの状態のように綺麗に畳むのは、このお店の食事は美味しくなかったという意味になるのです。
くしゃくしゃにしないまでも、軽く畳んで置いておきましょう。
お会計はテーブル会計が基本です。
ここ数年、女性を中心に人気が高まっているホテルアフタヌーンティー。 見た目にも可愛い小さなスイーツや、季節に合わせたおしゃれなセイボリーが優雅な空間でゆったりと楽しめるのが魅力です。 2020年秋も魅力的なアフタヌーンティーが続[…]
まとめ
いかがでしたでしょうか?
一見お上品にみえそうな食べ方が実は優雅ではなかったりマナー違反だということもあるので気をつけましょう。
アフタヌーンティーのマナーは最初は緊張するかもしれませんが、慣れてしまえばそんなに難しいことはありません。
ジェントルマン、レディとして、素敵なアフタヌーンティーを楽しんでくださいね。