きらびやかな光の反射、柔らかく優しい光の出現、そのカットとシェイプによって様々な表情をみせるガラス製品の世界。
「ガラスは奇跡の素材である」との言葉通り、ガラス製品は、歴史と伝統、卓越した職人技術、創造性、機能美、を備えた生活の中に取り入れる事が出来るアートです。
世界中で職人が技とデザインを磨き続ける奥深いガラスの製品、世界の著名なブランド10選を歴史的背景、代表的なシリーズと共にご紹介します。
Baccarat(バカラ)/フランス
1764年ルイ15世の認可を受けてロレーヌ地方にあるバカラ村で創設された名門ブランド。
ルイ18世をはじめとする王侯貴族に愛されたフランス宮廷の器の代表であり、「The Crystal of Kings(クリスタルの王様)」とも称されます。
輝かしい歴史と伝統、透明度の高いクリスタルと高度なカット技術で、今なおグラス食器のトップブランドとして君臨し続けています。
ヴィータ
「人生」を意味する名前がつけられた作品。
複雑なカットが華やかなきらめきと深い陰影を織りなします。端正なデザインで和の食卓にもマッチします。
Lalique(ラリック)/フランス
アール=ヌーボー、アール=デコの両時代に活躍した天才芸術家ルネ・ラリックが1905年に創立し、「フランス・クリスタルの華」と称されるようになりました。
ルネ・ラリックが掲げていた3つのテーマ「女性、植物、動物」にインスパイアされた優美で斬新な作品を生み出しています。
ランジェ
堂々としたオスマン調のステムと見事に均衡するモダニズム建築のエッセンスに丸みのあるボウルが融合したランジェ。
コンテンポラリーな装飾美が印象的な作品です。
Moser(モーゼル)/チェコ
世界に名高いボヘミアンガラスの中でも最高峰ブランドの1つ。
1857年、ボヘミア地方の保養地であるカルロヴィ・ヴァリに、ルードヴィヒ・モーゼルの工房が開かれました。
鉛を使わずに、水晶のように澄んだガラスに手作業で加工する熟練した職人の技は世界中から称賛されています。
マハラニ
マハラジャの妻の為につくられた品で「マハラジャの妻(マハラニ)」と名付けられました。
繊細な花の装飾と細く優美な線を描く金彩が上品で見事な作品です。
モーツァルト
音楽家モーツァルトの名前の通り、彼のロココ主義と古典主義の芸術からインスピレーションを受けて作られました。
口元には古典的なパールリムが施されています。
RIEDEL(リーデル)/オーストリア
1756年、由緒あるガラス商リーデル家の三代目、ヨハン・レオポルド・リーデルが創業。
ワインが本来持っている味や香りを最高の状態で味わえるように計算されたワイングラスで有名。
「形は機能に従わねばならない」という理念のもと機能的な美しさを追求し続けています。
ソムリエ
ワインが本来持つ香り味を損なわないようにと徹底された機能美が特徴。
どの食卓にもマッチする飽きの来ないシリーズです。
IITTALA(イッタラ)/フィンランド
1881年、ピーター・マグナス・アブラハムッソンにより創立。
フィンランドの自然をモチーフにクリスタルに負けない光沢、透明度を持ち、尚且つ強度においては最高を目指すという理念の下、美しく機能的で、丈夫な製品を提供しています。
アールネ
ミラノ・トリエンナーレで金メダルを受賞した作品。
底面に重心をおいたすっきりとしたフォルムは洗練と機能美を兼ね備えたデザイン。
KOSTA BODA(コスタボダ)/スウェーデン
前身であるコスタ社は1742年にカール12世配下の二人の将軍が創業しました。
スウェーデン王室などでも愛される、デザイン性重視の作品は、デザイナーにアトリエを持たせる事で可能にしているといえるでしょう。
ライムライト
2017年に復刻された人気のシリーズ。
すっきりとしたフォルムと散りばめた星のように輝く台座の底面が印象的なデザインです。
Saint Louis(サン・ルイ)/フランス
1767年に王立ガラス工場となったサン・ルイ。
フランスではじめて鉛入りのクリスタルに成功したブランドです。
サン・ルイのクリスタルには酸化鉛が25%以上含有されているため、透明度、音響、輝き、密度等それをとっても一級の仕上がりになっており、世界各国の王宮で愛されています。
現在はエルメスグループの一員です。
ティスル
サン・ルイの代表作である、ヴェネツィア風装飾の金彩が優美なティスルゴールド。伝統と品格が伺える逸品。
LOBMETR(ロブマイヤー)/オーストリア
1823年、ウィーンでヨーゼフ・ロブマイヤーにより創設。
ハプスブルク家の皇室御用達の栄誉を授かり、ヨーロッパの貴族や上流階級の人々に愛された歴史と伝統のある名門ブランド。
伝統的な技法に、洗練されたデザインは各国のオーストリア大使館でも使用されています。
「シェーンブルン」または「バロック」
「シェーンブルン」と呼ばれることが多い「バロック」シリーズ。
ウィーン・バロック様式の装飾が施された重厚かつ繊細な逸品です。
BOHEMIA CRISTAL(ボヘミア クリスタル)/チェコ
歴史は古く16世紀まで遡るボヘミアガラスは、ヨーロッパの王侯貴族の間で愛好される名門ブランド。
見事なカット技術、様々な着色方法、その特徴的な装飾で世界最高水準のガラス工芸品として名高いです。
500PK
ボヘミアクリスタルを代表するシリーズ。
重厚なフォルムに華麗なレースカットの装飾が施された完成形ともいえるデザインです。
WATERFORD CRYSTAL(ウォーターフォード クリスタル)/アイルランド
1783年、アイルランドのウォーターフォード市で設立。
英国王ジョージ3世から特別注文を受けその名が一気に広まり「クリスタルの中のクリスタル」として今なお愛されています。
リズモア
リズモア城の塔をイメージした鋭角的なデザインが特徴。歴史を感じつつも現代的なデザインは時のつながりを思わせる。
まとめ
歴史や伝統の格式、芸術的な美しさ、実用性を備えた一流ブランドとそのアイテムの数々、いかがでしたでしょうか。
ガラスのある毎日は、貴女の生活をより洗練させ、豊かな時間を創出に一役買ってくれることでしょう。
結婚や引越しのお祝いはもちろん、自分の為に特別にお一つ迎えてみてはいかがでしょうか。